Dr_daimajinの日記

ナノテクノロジーを利用した大気圧プラズマと製品の紹介

プラズマによるウイルス不活化のメカニズム

放電電子

 昨日プラズマ発生器をお使いのお客様からインフルエンザウイルスはプラズマで退治出来ますかというお問い合わせをいただいたのでご説明しておこうと思います。

 

 まず、ウイルスには外膜(エンベローブ)を持ったウイルスと外膜を持たないウイルスに分類されます。ウイルスの中身は細胞を持たず、いわば遺伝子だけで存在するような生物なのです。

 1、エンベローブを持ったウイルスはインフルエンザウ

  イルス、ヘルペスウイルス等でこの膜はアルコールで

  破壊することができ、膜が壊れるとウイルス本体を破

  壊することが出来ます。

 2,エンベローブを持たないウイルスはノロウイルス

   アデノウイルスプール熱等)コクサッキー(ヘル

   パンギーナ、手足口病)等があげられます。この膜

   はアルコールでは分解せず、感染力も強いと言われ

   ています。

 

 今回のインフルエンザウイルスやSARS-CoV-2ウイルスはエンベローブを持ったウイルスに分類されます。

 

 ここで、もう少し詳細に見るとエンベローブは脂質で出来た膜であり、アルコールで破壊されるだけでなく、自由電子フリーラジカル)によっても酸化分解されます。この反応を脂質過酸化反応( Lipid peroxidation)と言います。

 フリーラジカルがエンベローブ中の脂質から電子を奪い、その結果として遺伝子に損傷を与えることになるのです。脂質過酸化反応は、フリーラジカルの連鎖反応のメカニズムによって進行すると考えられています。

 

 このようにウイルスのエンベローブが自由電子と結合しやすい性質を持っているために放電によってプラズマ状態になった大気中の酸素や窒素等のフリーラジカルが空間全体に存在するウイルスのエンベローブと反応してウイルス自体の増殖を止める効果が高いのです。自由電子は様々なものに反応して酸化反応を進めますが、それは無機物だけでなく有機物に対しても同じ効果を発揮します。


 自由電子による動きは、消毒剤のように触れなければ効果がないと言うものではなく、空間全体にまんべんなく広がって行くのでより広い範囲に渡って強力な効果を発揮します。